●シャツスリーブ・ウェザー       Vol.09

 以前、読んだ新聞のコラムによると
上着を着ると汗ばむようなポカポカ陽気のことを英語では
シャツスリーブ・ウェザー(shirt-sleeve weather)と言うそうです。
 上着を着るまでもなく、シャツ一枚でも寒さを感じず
十分過ごせる陽気と言う意味かと思います。
 寒い日々が続く昨今ですがそのような気配が
すぐそこまで迫っております。

  シャツといえば、ご存知の方も多いかと思います が、公式の場では、上着を脱いで
 シャツ一枚の姿になることは非礼にあたりご法度  と言うルールがあります。
  これは元来、シャツは上着の下に着る為の品で
 基本的には正に「下着」だと言う認識から
 来ているものだと思われます。
  *欧米の人は裸に直接シャツ(ドレスシャツ)を
    着ているようです。
    そういえば007のジェームス・ボンドそうだった。
   
これも前述のコラムに書いてありましたが
 上着を着る為のシャツ(ドレスシャツ/ワイシャツ) だけではなく上着を必ずしも必要しないシャツ
 (いわゆるカジュアルシャツ)でもシャツの裾を
 スラックスから出して着るような着こなしは
 マナー違反だったそうです。

 「だった」と書いたのは、最近はシャツの裾を出して
「シャツを羽織る」感覚の着こなしがカジュアルのオシャレとして
定着してきたからです。
 中には「羽織る」ことを前提に仕上げてあるシャツもあります。
 このような着こなしを「だらしがない。」と眉をひそめる向きも
あろうかと思いますが、「着こなしのカジュアル化」という
ファッションの歴史的流れから考えると自然な現象だと思います。
 ブルゾンは元々作業着のジャンパーでしたし
Tシャツは下着(肌着)でした。
 着こなしのルールやマナーはその時々の時流の応じて
替わりうるものだと考えます。
  *いくら、はやり着こなしだからと言ってドレスシャツ(ワイシャツ)を
   羽織着たり、ノーネクタイが許されている席でもそれなりの会合に
   シャツの裾をはだけて参加するのはいかがなものかとは思いますが。

 この着こなしは若い人のカジュアル・ファッションだと
思っておられる方も多いようですが、ご年配の方にもお勧めです。
 男女問わず、体形(特にウェストライン/太くても、細すぎても)に
自信のない方はウェストを絞ってあるブルゾンを着たり
シャツの裾をボトムの中に入れてたりすると
ウェストラインが強調されて不利です。
 その意味でも丈の長いシャツやブラウスを羽織ることで
ウェストラインを隠し、不利な体形を補うことが出来ます。

 まもなくシャツスリーブ・ウェザーです。
 今年はブルゾン、ジャケットの加えて、「シャツを羽織る」着こなしを
楽しんでみてはいかがでしょうか。

02/02/2003

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